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Kyoto Cloisonne Hiromi-Art 京都七寶 Hiromi-Art 京七宝ヒロミ・アート
Production of Shippo and sale, Shippo-Making workshop 七寶的制造以及銷售,釉,物質的,具,七寶的經驗教室 七宝の製造および販売、釉薬・材料の販売、七宝の体験教室

七寶美術的歷史 *Enamel-Art History 七宝美術の歴史

紀元前, 古代, 中世, 近世前期, 近世中期, 近世後期, ポストモダン期
B.C., Ancient, Middle Ages, Early Modern( early, middle, late), Postmodern

日本的七寶美術(概要) *Japanese Cloisonné Enamel Art Summary 日本の七宝美術(概略)

 日本最古の七宝として、奈良県明日香村の牽牛子塚古墳(7世紀中葉から8世紀初頭)より出土した「七宝亀甲形座金具」が知られています。いずれも、長径約4.6cmの銅製で、乾漆棺の座金具と目されています。この金具は、日本最古の七宝であるとともに、透明な釉薬を用いた作が太古の日本にあったことを示す大変貴重な遺例です。次に古い七宝遺例として、有名な正倉院の黄金瑠璃鈿背十二稜鏡(おうごんるりでんはいのじゅうにりょうきょう)が知られています。

Japan's oldest cloisonné is between the 7th century and the 8th century. It was found in the ancient tomb and the repository of Imperial treasures in Nara, 'Shosoin'. For example, there is an enamelled mirror in the collection of the Shosoin.

Kobori Ensyu image
KoboriEnsyu小堀遠州
(1579-1647)

 国内の製作年が確認できるものでは、寛永11 年(1634)の名古屋城本丸御殿御成書院(上洛殿)襖引手があります。 つまり、少なくとも江戸初期までには国内で七宝が製作されており、言い伝えでは、小堀遠州により登用された嘉長が桂離宮や曼殊院、大徳寺などの襖の引手や釘隠しを製作したとされていますので、桃山末期から江戸時代初めには、本格的に国内で七宝が製作されていたと考えられます。 遠州により、七宝は茶道の美学によってトータルコーディネートされた空間を彩る装飾品としても使われるようになりました。桂離宮の松琴亭の二の間戸袋の巻貝形七宝引手は、小堀遠州が嘉長に意匠を授け作らせたものといわれています。この頃の七宝は不透明な釉を用いた象嵌七宝が主流でしたが、平田派の七宝に見られるような透明感のある遺例も見られます。また、上述の松琴亭の引手などでは、有線七宝の技法も用いられました。

One of the oldest Kyoto cloisonné enamel can be seen in the Katsura Imperial Villa, Shugakuin Imperial Villa and Manshuin Monzeki in kyoto city. There are designed by Kobori Masakazu (1579-1647), better known as Kobori Enshu. He was a notable Japanese artist and aristocrat and excelled in the arts of painting, poetry, flower arrangement, and garden design. His accomplishments include "chashitsu"(tea house) and garden designs for the Shoukin-tei in the Katsura Imperial Villa, the Bosen-seki in the subtemple of Koho-an at the Daitoku-ji, and the Mittan-seki at the Ryuko-in of the same temple. He adopted cloisonne enamel as highest grade architectural fittings, for instance "hikite" (door-pulls) and "kugi-kakushi" (decorative nail covers).

国内で七宝器が使われた痕跡は、さらに東山文化以前まで遡ります。室町幕府における唐物の書画等の鑑定や管理を行っていた能阿弥、相阿弥は七宝器を座敷飾りに推挙しており、京都の銀閣寺の前身にあたる東山殿の座敷飾として七宝が使われた記録が残っています。しかし、特に侘び・さびを尊んだ茶の湯の隆盛の下では、色彩際立つ唐物の七宝器は茶人には好まれなかったようです。その後、琳派の時代(桃山時代以降)を迎えると、装飾性やデザイン性の幅が広がり、豊かな色彩が広く受け入れられるようになります。

ca.1884 namikawa sosuke

このように国内だけを見ても七宝の歴史は古いですが、日本の七宝が最も盛況を呈したのは明治以降です。 富国強兵を目指し、外貨を獲得する手段として七宝を輸出産業にするための努力が積極的に行われました。 たとえば、明治初年に来日したドイツ人のワグネルが開発した透明釉薬の技術が取り入れられ、東京の濤川惣助や京都の並河靖之に代表される実力のある七宝作家が世界の万国博覧会で名作を披露しました。
「東の濤川」「西の並河」、あるいは、「二人のナミカワ」などと称されました。特に靖之の作においては、通称「ナミカワの黒」と呼ばれた黒色透明釉薬による漆黒の背景が、草木や花鳥などの図柄の色彩を鮮やかに際立たせました。 七宝は、明治の代表的な輸出品となり、国の内外を問わず高い評価を受けました。

Japanese cloisonné enamel has rapidly developed in the Meiji era. It was the renaissance of Kyoto cloisonné manufacture brought by Gottfried Wagener. He was a German-born scientist and dedicated more than twenty-four years(1868-92) of his life to advising Japanese craftsmen and artists.
By using a transparent glaze that Wagener had developed, Namikawa Sosuke and Namikawa Yasuyuki made ​​a lot of great work. For their work, both Sosuke and Yasuyuki were nominated member of the Imperial Household Artist.
GottfriedWagener image
Gottfried Wagener
(1831-1892)
Namikawa Yasuyuki
Namikawa Yasuyuki並河靖之
(1845-1927)
Namikawa Sosuke
Namikawa Sosuke濤川惣助
(1847-1910)

七宝の歴史を紐解くことで、古来の日本文化だけでなく、明治維新後の日本の躍進など様々な日本史の側面に触れることができます。さらには、世界の七宝に目を向ければ、そのルーツは紀元前のエジプト、ツタンカーメンの黄金のマスクまで遡ります。

The origin of the enamel is assumed to be the ancient time in Egypt.


- Namikawa Yasuyuki: The change of the style並河靖之:その作風の変遷
- Namikawa Sosuke: List of Shippo at the State Guest House, Akasaka Palace濤川惣助:国宝 迎賓館赤坂離宮~七宝額三十二面~



世界的七寶美術 World history of Enamel-Art 世界の七宝美術

*Before Christ (B.C.) *公元前的七寶 (B.C.) ●紀元前の七宝美術

 紀元前のエジプトやメソポタミアでは、すでにガラスが作られるようになっていました。 特に、エジプト人は、色は神の力を示すものとして特別な意味を見い出していましたので、 天然の色よりも、むしろ自ら作り出せる色を好んだとも言われています。 錆びず腐蝕もしない人工ガラスは、同じ特性を持つ金の彩色に相応しいものでした。 紀元前1333~1324年には有名なツタンカーメンの黄金の仮面が作られますが、 その彩色にも人工ガラスが使われています。 この時代は、ガラスを金属に直接焼き付けるよりも、はめ込み細工(インレイ)やニカワで接着して加飾するのが主流でした。
The ancient time in Egypt:
In ancient time in Egypt, there was a technique to produce glass. Faiences were colored by powdery glass. According to another report, especially Egyptians preferred the colors of the glass to a jewel.



まだ国家が形成されていなかったケルト美術(紀元前600年以降)の時代や、帝政ローマ時代(紀元前27年以降)の中では、 シャンルベと呼ばれる象嵌七宝が多数作られるようになりました。 その色は主に赤色が好まれて使われており、赤珊瑚を表現していると言われています。 日本では、縄文時代から弥生時代になった頃で、まだ七宝の痕跡はありません。

Celtic:
Champlevé is an ancient enamelling technique. It was first used on small pieces of jewellery. Consistent and frequent use of champlevé technique is first seen in the La Tène style of early Celtic art in Europe, from the 3rd or 2nd century BC, where the predominant color was a red, possibly intended as an imitation of red coral, and the base was usually bronze.



*Ancient (ca.600-1100) *古代的七寶(ca.600-1100) ●古代の七宝美術(ca.600~1100)

 7世紀から8世紀(飛鳥時代)になると、日本最古の七宝が出土した牽牛子塚古墳(けんごしづかこふん)が作られます。 そして、正倉院(756年~)には黄金瑠璃鈿背十二稜鏡(おうごんるりでんはいのじゅうにりょうきょう)が収められます。
Japan's oldest enamel:
There are few early examples of Japanese enamelling apart from an enamelled mirror and small ornaments with enamelled designs found in the ancient tomb.
ca.650-725 Japan ca.756-950 Japan

この頃西洋では、ローマ帝国が東西に別れ、東ローマのビザンティン美術の中で、 クロワゾネと呼ばれる有線七宝の技術が確立します。 有名なリンブルクの聖遺物容器(968年)、サン・マルコ寺院の背障(はいしょう)「パラ・ドーロ」(1102-1343年)などが代表作です。
Byzantine art/limburger staurothek(ca.968):
Cloisonné is an ancient enamelling technique for decorating metalwork objects. In the Byzantine Empire cloisonné techniques using thinner wires were developed to allow more pictorial images to be produced, mostly used for religious images and jewellery. In Limburg there is the cathedral treasury and diocesan museum with the Limburger Staurothek (a cross reliquary, ca.968).

12世紀には、フランスのリモージュ・エナメル(Limoges enamel)や、特にベルギーなどムーズ川流域のモザン美術の中でトリプティック(連結された3枚の板絵からなる祭壇画) などに見られる精巧な七宝が作られます。 Mosan art/Gothic art(ca.1100):
The Stavelot Triptych is a medieval reliquary and portable altar in gold and enamel intended to protect, honor and display pieces of the True Cross. Created by Mosan artists —"Mosan art" is a regional style of art from the valley of the Meuse in present-day Belgium, the Netherlands, and Germany— around 1156.



その後、七宝の技術は多様化し、12世紀~15世紀に見られたゴシック美術の中では、バスタイユと呼ばれる透明釉薬を使って地金の彫刻を透かす技法や、ロンドボスと呼ばれる彫刻などの立体物表面を覆う(あるいはコーティングする)技法が登場します。



*Middle Ages(ca.1200-1550) *中世的七寶(ca.1200-1550) ●中世の七宝美術(ca.1200~1550)

 日本では戦国時代に入ります。七宝が得意とする色彩の豊かさだけでは表現が難しい侘び・さびの美学の時代ではありますが、徳川家康(1542~1616)、細川幽斎(1534~1610)らが七宝を所持していた記録が残っています。また、『七宝』(正確には『七寶瑠璃』)という言葉が日本で始めて使われたのもこの頃で、『蔭涼軒日録』の中で寛正三年(1462年)の松泉軒御成の条には勘合貿易によって輸入されたばかりの唐物(からもの)と目される七宝壺花瓶が特別の下賜品とされた様が記載されています(※唐物とは中国物を指し、唐時代という意味ではありません)。 Sengoku period:
There are some recodes that chinese cloisonné enamels are used as granting goods in Japan.


元(1271~1368年)の時代には中国大陸でも七宝技法が盛んになっており、中国渡来の品が日本にも入ってきました。中国では七宝のことを「琺瑯」と書きますが、元代の七宝器はアラビア(中近東)を意味する「大食窯」または「鬼国窯」とも呼ばれていました。また、琺瑯の語源が東ローマを意味する「大秦」であるという説もあり、これは七宝の技法が西方から伝えられたことを示していると考えられています。 さらに、明の時代、景泰年間 (1450~1457) に宮廷の工房で作られた有線七宝は精緻を極め、現在でも中国七宝を景泰藍(けいたいらん)と呼ぶほど、評価の高いものでした。 その名が示すように、主に青系統(藍色)の色が好まれて使われており、(釉薬が剥がれ落ちるのを防ぐという技術的な理由もあり、)細かい植線を全面に施したデザインが特徴的です。
The Ming period:
Chinese cloisonné enamels had long been highly valued it was not until the late sixteenth century that cloisonné enamels became more widely used in Japan.



一方、ヨーロッパでは、ルーブル美術館の「聖骨箱」、パリのクリュニー博物館の「キリスト伝の6枚の板」、リモージュのアドリアン・デュブーシェ国立博物館の「装釘板」など、教会に関係した多数の遺例を見ることができます。また、ロンドボスの技法を用いた遺例もこの時代に見られます(ca.1400 Dunstable Swan Jewel)。
とはいえ、ヨーロッパは盛期ルネサンスの時代です。1503~1506年にはレオナルド・ダ・ヴィンチのモナ・リザが描かれます。1501~1504年にはミケランジェロのダビデ像が制作されました。絵画、建築、彫刻などを至高とする美術観(ファインアート)により、七宝のような工芸は応用美術と位置づけられ一段低く評価されるようになります。
Renaissance:
The Renaissance is a period in Europe, from the 14th to the 17th century, started as a cultural movement in Italy in the Late Medieval period, marking the beginning of the Early Modern Age.



*Early modern period - early(ca.1550-1700) *近世的七寶 - 前期(ca.1550-1700) ●近世の七宝美術:前期(ca.1550~1700)

 江戸時代が始まると日本でも数多くの七宝作品が見られるようになります。 小堀 遠州(1579~1647)は七宝師の嘉長(かちょう)を登用して、桂離宮や大徳寺などの襖の引手や釘隠しを製作しました。曼殊院、修学院離宮、西本願寺などの七宝装飾もこの頃のものです。これらの遺例は、現在も京都で見ることができます。また、秀吉ないし徳川家康に仕えた七宝師、平田彦四朗道仁(1591~1646)を開祖とする平田七宝が明治時代まで続くことになります。重要文化財の「花雲形文鐔」は平田彦四朗道仁の作です。金線を植線して唐草を表した透明感のある鮮明多彩な鐔(つば)です。江戸時代は不透明な釉薬を用いた品が多いですが、平田七宝のように透明感のある遺例も見られます。
Edo Period:
Large number of Kyo-Shippo enamel was made in Kyoto including Katsura Rikyu Imperial Villa and Daitoku-ji Temple.

一方、西洋はルネサンス後期のいわゆるマニエリスムの時代に入ります。七宝は、バロック美術の中などに見られます。 七宝作家のジャン・トウタン(1578~1644)らがスイスのジュネーブ七宝を発達させ、高度な描画七宝(エナメル・ミニアチュール)を実現します。ジュネーブの時計職人や宝石職人達の技術と結びついて懐中時計など、すばらしい工芸品が作られるようになりました。
Baroque art/Geneva Cloisonne:
Minute painting enamel was made in Geneva from 16th century.



*Early modern period - middle(ca.1700-1800) *近世的七寶 - 中期(ca.1700-1800) ●近世の七宝美術:中期(ca.1700~1800)

ca.1702 Maeda Tsunanori ca.1702 Maeda Tsunanori

 日本では、江戸時代中期です。 平田七宝、高槻七宝など江戸末期~明治まで続く七宝師が武家屋敷の引き手や釘隠しなどの装飾、日本刀の装飾などを行っていました。
加賀藩の前田綱紀が江戸に建てた御成御殿の釘隠し(百工比照(ひゃっこうひしょう)の「七宝花籠釘隠」等)や、京都の角屋(すみや)の引手は、このころ製作されたと伝えられています。七宝は「ビードロ座」「七宝流し」「七宝瑠璃」などと呼ばれていました。
江戸時代には、金工技術の発達により、桜文袖香炉のような精巧な立体(球体)も作られるようになりました。袖香炉とは着物の袖に入れて香を焚き染めるためのもので、三段のジャイロ式にて内部に仕込まれた受け皿は、香炉を転がしても水平に保たれるようになっています。表面には有線七宝で桜の花びらを一面に散らした優雅な文様が描かれました。
Mid-Edo Period:
Japanese cloisonné enamel was employed primarily on architectural fittings, for instance decorative nail covers, door-pulls, cups for Japanese sake and the decoration of small objects such as water-droppers.

ca.1770 rococo ca.1770 rococo
西洋では、ロココ美術の中でも七宝が見られます。また、東洋の文化が西洋美術に影響し、ファイアンス(彩色陶磁器)においては、シノワズリと呼ばれる中国趣味の美術様式も流行します。伝統のジュネーブ描画七宝の製作も続いていました。 rococo art:
Rococo or Late Baroque is an 18th-century artistic movement and style.



*Early modern period - late(ca.1800-1900) *近世的七寶 - 晚期(ca.1800-1900) ●近世の七宝美術:後期(ca.1800~1900)

 日本では、濤川惣助(1847-1910)、並河靖之(1845-1927)らの活躍により、七宝の黄金期を迎えます。ドイツ人技術者ワグネルによって開発された透明釉薬により、日本の七宝の技術は世界的な水準に高まりました。 七宝を含む日本の伝統工芸は、絵画、建築、彫刻などを至高とする西洋の美術観に挑み、ついに海外の万国博覧会で美術館に展示され、金賞や名誉大賞(グラン・プリ)を受賞します。 西洋ではジャポニズムが流行り、日本の工芸美術の影響を色濃く反映した自然をテーマとする様式が注目を集めます。後のアール・ヌーヴォにも少なからず影響を与えたと考えられます。
Meiji Era:
Japanese cloisonné enamel has rapidly developed in the Meiji era. It was the renaissance of Kyoto cloisonné manufacture brought by Gottfried Wagener. He was a German-born scientist and dedicated more than twenty-four years(1868-92) of his life to advising Japanese craftsmen and artists.
By using a transparent glaze that Wagener had developed, Namikawa Sosuke and Namikawa Yasuyuki made ​​a lot of great work. For their work, both Sosuke and Yasuyuki were nominated member of the Imperial Household Artist.

スイスではルイ・ボーテックス(1841-1916)の登場などにより、ジュネーブ七宝の評価が 確固たるものになります。この時期ジュネーブではダルファン工房や、ジョン・グラーフ、グラルドン・ローベル、フランソワ・モリス、ドゥモル、フィリップ-ダビド・スワロン、ジャン-マルク・ボーなど 多数の七宝作家/職人が活躍していました。 Geneva Cloisonne/Louis vortex(1841-1916):

また、ロシアではインペリアル・イースターエッグで有名な ピーター・カール・ファベルジェ(1846-1920)が七宝を用いた宝飾品を製作しました。 ファベルジェの作品では、金属に彫金した模様を透明釉の奥に透かして見せるバスタイユ技法がよく見られます。 Peter Carl Fabergé(1846-1920):

ca.1846-1920 faberge
ガラス工芸で有名なルネ・ラリック(1860~1945)も、この頃は七宝を用いて現代的宝飾品(モダン・ジュエリー)を制作していました。ラリックの宝飾では、網目状の胎に施した透明釉により、ステンドグラスのように光が通るプリカジュールと呼ばれる技法がよく用いられています。これは、日本の透胎七宝にあたり、濤川惣助が晩年に手がけたとされる作品も残っています。
"モダンデザインの父"と呼ばれた、ウィリアム・モリス(1834-1896)は、生活と芸術を統一すべく、アーツ・アンド・クラフツ運動(Arts and Crafts Movement:中世の職人のようにひとりの職人による完全な手作業の復活)を提唱しました。分業による効率的な生産から、個人の表現(アート)への回帰です。モリスの影響をうけた柳宗悦(やなぎ むねよし:1889-1961)は日用品の中に美を見出そうとする民芸運動を提唱しました。西洋の純粋美術でも古美術でもない、無名の職人による日用品の美(用の美)を発掘するために、日本各地の工芸品が収集されました。
Art Nouveau / Rene Lalique(1860-1945):

ca.1897-1899 Rene Laliqueca.1898 Rene Lalique ca.1900 Art Nouveau



*Postmodern art (ca.1900-) *後現代的七寶(ca.1900-) ●ポストモダン期の七宝美術(ca.1900~)

 アール・ヌーヴォ後、時を同じくして最盛期の七宝の技術は失われていきます。 日本では、濤川惣助や並河靖之らの引退とともに、彼らの工房は解散してしまいます。 スイスでは、ルイ・ボーテックスが亡くなった頃から、描画七宝の技術が継承されることなく失われていきます。 モダン・ジュエリーの巨匠ルネ・ラリックは宝飾品作家からガラス工芸に転進しました。
共通の画一的な価値観から、多様な価値観へと時代は変化していきます。
From a common uniform values ​​, the era will change to a variety of values ​​.
ca.1900 Lalique ca.1927 Lalique ca.1985 Peter Shire ca.2014 Ginny Whitney




History of shippo

近世の七宝美術・宝飾の歴史




参考図書:
  • 海を渡った日本の美術〈第3巻〉七宝篇 (ナセル・D・ハリリ・コレクション) /オリバー・インピー/同朋舎出版/1994.11
  • 日本の七宝 /鈴木規夫,榊原悟/編・著/マリア書房/1979.1
  • 七宝文化史 /森秀人/著/近藤出版社/1982.3
  • 七宝事典―制作と鑑賞 /本村宗睦/著/木耳社/1988.12
  • ヨーロッパの七宝文様/主婦の友社/1982.3

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